🏗️ 【建物】空調配管のジョイント部における「抜け」防止:地震時の漏水被害によるIT機器全損を防ぐ

大規模地震において、建物の構造体が無事であっても事業停止に追い込まれる最大の要因の一つが、天井裏を通る空調配管からの**「漏水」**です。特にサーバー室やデータセンター、精密機器を扱うフロアでは、配管ジョイント部の「抜け」による水損が、IT機器の全損やデータの消失という、建物倒壊以上に深刻な二次被害を引き起こします。 

インフラの生命線である配管の「抜け」をどう防ぎ、水害から重要資産を守るべきか、その技術的対策を解説します。 

 

なぜ地震で配管は「抜ける」のか 

地震時の配管事故は、単なる「折れ」よりも、接続部分(ジョイント)の「抜け」や「外れ」が圧倒的に多いのが特徴です。 

  • 建物の挙動差(相対変位): 建物は階ごとに揺れ方が異なります。複数の階をまたぐ縦管(立管)と、各階の天井を走る横走管の接合部には、想像を絶する引き抜き力が加わります。 
  • 耐震支持の不足: 従来の配管吊り金具は、上下方向の荷重には強いものの、横揺れに対しては「振り子」のように動いてしまいます。この動きが繰り返されることで、ジョイント部に金属疲労や緩みが生じ、最終的に限界を超えて脱落します。 
  • 重量バランスの無視: 管内に満たされた水の重量は極めて重く、揺れによる慣性エネルギーは配管を固定しているボルトやジョイントを容易に破壊します。 

 

漏水被害を最小化する「3つの防衛ライン」 

物理的な補強と、万が一の際の拡散防止の両面から対策を講じます。 

1. 可とう伸縮継手(フレキシブルジョイント)の導入 

配管の接続部に、ゴムや金属製の蛇腹構造を持つ「可とう継手」を設置します。 

  • 効果: 建物の変形や配管の振動をジョイント自体が変形することで吸収し、接続部への応力集中を回避します。特に、建物間のエキスパンションジョイント部や、立管からの分岐部への設置は必須です。 

2. 横揺れ拘束支持(振れ止め)の強化 

配管を吊るだけでなく、斜め方向に「振れ止めボルト」や「ワイヤー」を設置し、配管の水平方向の動きを物理的に拘束します。 

  • 効果: 配管全体の共振を抑え、ジョイント部にかかる加速度を劇的に低減させます。 

3. サーバー室直上の「二重構造」または「配管迂回」 

重要機器が設置されているエリアの真上には、そもそも配管を通さない、あるいは万一の漏水を受け止める「ドレンパン(受け皿)」を設置します。 

  • 効果: 物理的な「抜け」を100%防ぐことが難しい以上、漏れた水が機器に直接かからない「防水の防波堤」を築くことが、BCP(事業継続計画)上の最終防衛線となります。 

 

「乾式空調」への転換という抜本的解決 

水配管そのもののリスクを排除するため、サーバー室などの重要拠点には、水を使わずガス(冷媒)で冷却する「パッケージエアコン」や「空冷式」への更新も検討すべき選択肢です。 

  • メリット: 冷媒管は水配管に比べて軽量で、万が一破損してもガスが拡散するだけで、階下への甚大な水損被害は発生しません。 

 

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実務担当者が「天井裏」で今すぐ点検すべき項目 

  1. ジョイント部の「にじみ」や「錆」: 日頃の微細な振動で緩み始めている箇所は、すでにわずかな漏水や錆が発生しています。これらは地震時に最初に「抜ける」候補です。 
  2. インサートボルトの「脱落・緩み」: 配管を吊っているボルトがコンクリートから抜けかけていないか。1箇所でも抜けていると、地震時に連鎖的な脱落を招きます。 
  3. 異種金属接触による「電食」の有無: 異なる金属が接触している部位は腐食が進みやすく、強度が著しく低下している場合があります。 

 

安全は「点」ではなく「線」で管理するもの 

空調配管の耐震管理は、竣工時の設置という一時点の「点」の作業ではありません。劣化の進行を監視し、重要機器の配置変更に合わせて防水対策を更新し続ける「線」のマネジメントです。 

「水は、最も抵抗の少ない場所から漏れ出します。」 

配管ジョイントという、目立たないが致命的な弱点をあらかじめ補強しておくこと。この「線」の視点でのリスク管理こそが、巨大地震という混乱の中においてもITインフラを死守し、企業のデジタル資産と信頼を次世代へ繋ぐための、最も確実な防衛策となります。 

貴社は、この**「頭上のリスク」を、見えないからという理由で軽視し続けますか? それとも、ジョイント補強と防水対策徹底によって、いかなる震災でもデータ失わない強靭なシステム**を、いつ、確立されますか? 

 

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